天体観測日記

ベランダから電視観望で星空を眺めるようになったばかりのサラリーマンのブログです。 自分の体験談、失敗談を備忘録として記録していきます。基本的に画質は悪いです🙈

南の回転花火銀河(M83)をDrizzleとBXTで拡大してみる

光害カットフィルターの効きがイマイチな春の銀河シーズンが始まってしまいました。2月の新月の三連休はそれなりに天候が良かったので、望遠鏡をベランダに引っ張り出し、4夜にわたり午前2時からM83を撮影するプランとしました。
光害カット効果が抜群なL-ultimateは、銀河には使えないので、手持ちのフィルターの中では1番光害カット効果が弱いComet BPフィルターで、光害まみれの市街地の空を撮影しました。

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望遠鏡等  R200SS+コレクターPH(760mm f3.8)
カメラ asi2600mc pro
フィルター  サイトロンComet BPフィルター
架台 ケンコー se2-j赤道儀
ASIAIR PROでオートガイド撮影+ディザリング
ガイド鏡•カメラ sv165 zwo asi385
露出 300秒(gain100)×59枚
撮影地 名古屋市の外れの自宅

 

撮影してPixinsightで処理すると、とんでもない光害カブリでしたが、最近話題のGraXPertを使ってカブリを除去してみました。

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こんな感じでバックグラウンドのカブリをとってくれるます。かなり優秀で、これまで利用していたDBEより手軽で効果もあるのですが、完璧にはカブリを取りきれませんでした。あと、銀河の部分にも影響が出ているのが気になりました。最終的には背景の彩度や明度を下げてカブリを誤魔化しています、、、。

しかし、思ったよりM83を綺麗に撮影することができました。カラーバランスもそこまで崩れずComet BPフィルターは優秀なフィルターだと思います。

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その後、もっと大きくM83を拡大したくて、Drizzle×3で拡大→中央部分をトリミング→BXTをかけてみました。思ったより詳細が出て悪くない感じになりました。

晴れたらまた撮りまししすれば、ノイズが消えてもっと詳細が出そうです。しばらくM83長時間露光チャレンジを決行した思います。

ミルクポッド星雲チャレンジ終了(43時間目)

昨年10月ごろから撮影し続けたミルクポッド星雲ですが、年末ごろにトータルで43時間露光となり、大師匠にアドバイスをいただきながら、編集してきました。その後、なんとなくダラダラといじり続けて、1月にBXTがバージョンアップされたので、編集を1からやり直し、はや2月こんな感じになりました。

sh2-308

望遠鏡等  R200SS+コレクターPH(760mm f3.8)
カメラ asi2600mc pro
フィルター  Optolong L-Ultimate
架台 ケンコー se2-j赤道儀
ASIAIR PROでオートガイド撮影+ディザリング
ガイド鏡•カメラ sv165 zwo asi385
露出 600秒(gain100)×258枚
撮影地 名古屋市の外れの自宅

 

あと青緑色のミルクポッドは、簡単に出るのですが、背景の赤い星雲がなかなか出ないですね。43時間でもまだまだ露光が足りないなあと感じました。光害地だから仕方ないのかなあ。

とはいえ、ここまで撮れたので満足しました。

 

次は、何を長時間撮影するか検討中ですが、春の銀河も長時間露光すれば光害地でも撮影できるのでしょうか。その辺りを実験してみたいと思います。

持ち主の帰宅前に望遠鏡が撮影を開始するようになった2024年初撮り

色々と大変な年明けでしたが、粛々と撮影を続けていました。
昨年末にEAFを導入し、特に問題なく動作しているので、出勤前に望遠鏡を設置し、ASIAIRのPLAN機能で、午後6時半から撮影を開始するよう設定し、自動で馬頭星雲と燃える木周辺を導入→ EAFでピント合わせ→撮影してみました。
5夜にわたり撮影しましたが、ベランダの視界から対象が、1時間半程度で消えてしまうので、総露光時間は7時間半弱になりました。

 

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望遠鏡等  R200SS+コレクターPH(760mm f3.8)
カメラ asi2600mc pro
フィルター  Optolong L-Ultimate  サイトロンCometBPフィルター
架台 ケンコー se2-j赤道儀
ASIAIR PROでオートガイド撮影+ディザリング
ガイド鏡•カメラ sv165 zwo asi385
露出 300秒(gain100)×89枚(L-ultimate15枚 CBP74枚)
撮影地 名古屋市の外れの自宅


今回、自動撮影してみて気づいたことが3点ありました。

○EAFがついていても、撮影開始時時にピントがある程度合っていないと、対象の導入の際に platesolveができなくて撮影が止まってしまいます。ASIAIRは、設定上、導入後しかEAFでピントを合わせてくれません。そのため、日を跨いで撮影する時は、日毎の撮影終了時にEAFのピント位置を0位置に戻す設定はOFFにした方が良いようです。

 

○撮影期間中に、光軸調整などのためにカメラを取り外し、再度、装着した際にカメラが回転してしまい、角度がずれてたことで輝星の光条が割れてしまいました。上記の写真は、これが原因で光条が8本発生しています。

 

○出勤前に望遠鏡を設置する際に、冷却カメラの冷却機能をオフにしておいても、撮影開始時にオンにするに設定しておけば、勝手に冷却機能がオンになる。(出勤中の昼間に冷却機能をオンにしておくと、カメラの寿命が短くなってしまいそうなので、切っておきたい。)

基本的なことなのですが、個人的にナルホドと思ったので、2024年初の備忘録です。
春はベランダからの撮影が厳しくなるので、どうなることやら。

 

2023撮り納めの儀

12月は、主にトールの兜の撮影を続け、16時間露光くらいまで撮りためたのですが、ちょっと飽きてきたので、年末の撮り納めに違う天体を狙うことにしました。

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どちらも、間違えてgainを300にしてしまった上に1時間ほどしか露光できませんでした。GLOBAL GAINの意味が分かってなかったのです。

M1は、トリミングしています。どちらも画質は悪いのですが、撮り納めの儀式なのでいいかと思います。

2023年は、後半のL-Ultmate購入から、日を跨いだ撮影で長時間露光開始するなど、撮影スタイルの転換機となりました。また、年末に購入したEAFですが、ピントを自動で合わせてくれるので、望遠鏡をセッティングし、極軸を合わせておけば、撮影前にピント合わせを自動で合わせ撮影を開始してくれます。(撮影前に外に出なくても良くなる。)

昼間から間違いなく天気が良い日であれば、ASIAIRで会社に行く前にプランで撮影を予約しておくと、帰社前に撮影が開始されているという道も見えてきました。
これまでは、帰社して子供を寝かしてから撮影していたのですが、暗くなったらすぐ撮影できるようになるかもしれません。

来年は、天体観測のためではないですが、庭を改装する予定なので望遠鏡を設置しやすい場所を作って、北天の対象が撮影できるといいなあと思っています。

マイペースで頑張っていこうと思います。

 

ZWOのEAFを導入して悩む

「ついにねんがんのZWOのEAF(温度計付)をてにいれたぞ!」

ということで、星見屋さんのVIXEN接眼部用スペーサーでR200SSに取り付けました。

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とても丁寧な取り付け説明書が星見屋さんのサイトにあったのですが、それに気づかずテキトーに装着したらうまく動かず苦労しました。説明書を見たら一転、嘘のように正常に動作しました。カプラーの取り付け方が間違っていました。説明書読まない癖、何歳になっても治りません、、、。

さて、取り付けが終わったら日頃利用しているASIAIRの設定なのですが、1時間ごと、温度が1℃変動したらAF実行とし、他の設定はとりあえずデフォルトのままで利用してみました。

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2分くらいでピント合わせが終わり、、、。

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直後にバーティノフマスクで、ピントが合っているか確認してみました。うーん?大丈夫そう??少しだけずれてるような?許容範囲内??

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設定で悩んだことが、バックラッシュの設定を変更するかどうかです。APTやNINAなどで撮影している場合は、バックラッシュの値を測定し、入力するよういろんな方のブログに書いてあるのですが、ASIAIRでオートフォーカスを利用する場合、ZWOのフォーラムでZWOの中の人?が、バックラッシュの入力はいらないと書き込んでいたりします。

https://bbs.astronomy-imaging-camera.com/d/11791-eaf-backlash/8

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じゃあどうして設定項目があるんだと思いきや、設定は、マニュアルフォーカス時のもので、オートフォーカスには影響しないとの書き込みもありました。なので、しばらくデフォルトのままで様子を見ようと思いました。
本当にAFが合っているか、まだまだ様子見ですが、撮影後にログを参照すると私が寝てる間に気温が1℃変動するとピントを合わせ直してくれたり、1時間おきにピントをあわれてくれたり便利です。ベランダ撮影がより捗るなあと思いました。

 

 

BlurXTerminatorのバージョンアップ

BlurX Terminatorが、アップデートされVer2となり、AIバージョンも2→4になったとのことでとりあえずインストールしてみました。
公式HPによると星像の補正がとっても改善されているとのことで、比較してみました。
元画像は、前回ブログにアップしたNGC2359の画像の右上の角のあたりになります。
とりあえずCorrect Onlyで処理しています。

元画像

AIバージョン2.0

AIバージョン4.0


一目瞭然でバージョン4.0が優れています。心強いなあと思うと同時に、ソフトウェアに頼らずに、これくらい綺麗な星像をゲットしたいなと思ったのでした。
でもすごいなあ、、。

ミルクポッド星雲の次はNGC2359(トールの兜)

10月から11月にかけて取り組んでいたミルクポット星雲の40時間撮影は、なんとか終了したのですが画像編集で大師匠に指導をいただいており作業中です。その間、次の対象としてNGC2359の撮影を始めました。2晩ほど晴れ間に撮影してみましたが、微妙に光軸がずれているようで星像がおかしくなっています。ということで、没になりそうです。

NGC2359

望遠鏡等  R200SS+コレクターPH(760mm f3.8)
カメラ asi2600mc pro
フィルター  Optolong L-Ultimate
架台 ケンコー se2-j赤道儀
ASIAIR PROでオートガイド撮影+ディザリング
ガイド鏡•カメラ sv165 zwo asi385
露出 600秒(gain100)×45枚
撮影地 名古屋市の外れの自宅

 

QBPフィルターで撮影していた時は、こんなにトールの兜の周辺の赤い?星雲が出てなかったと思うのですが、、、、。

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これまで兜の部分しか撮影できておらず、R200ssの焦点距離では短すぎるなあと思っていたのですが、周辺の星雲も撮影できればこの焦点距離でもありかなあと思いました。

年末年始にかけて重点的に撮影しようと思います。

ただ、例によってなかなか晴れないですね😢